PartnerList/Lore の履歴(No.63)

空想上の怪物「ドラキュラ(Dracula)」のアナグラム。
(アナグラム=元ある文字を並び替えて別の意味や読み方にするを言葉遊び)
Draculaを逆から読むとAlucard=アルカードとなり、古くから吸血鬼が登場する作品等で用いられていた。

日本の昔話「安珍清姫伝説」に登場する、現在の和歌山県に縁のある氏族の娘。
宿を借りに来た安珍という名の修行僧に一目惚れしあらゆる手を尽くして彼に迫るが、修行僧故に女性と関係を持つ事が許されなかった安珍は清姫を受け入れなかった。それでも尚清姫は安珍に迫り続けるが、その度に安珍は清姫を拒否し続け、やがて安珍の態度に激昂した清姫は炎を吐く大蛇の姿に化けて逃げる安珍を追い回した。
最後は寺の鐘の中に身を隠した安珍を鐘ごと炎で焼き尽くして殺害し、自身も川に入水して果てたという。

欧州に伝わる有名な騎士道物語「アーサー王物語」に登場する魔女。
アヴァロンに居を構える9人の魔女姉妹の長女で、重症を負ったアーサー王を救ったとされる。
有名な呼ばれ方は『モーガン・ル・フェイ』。【妖精モーガン】という意味である。(『モリガン』『モルガナ』と呼ばれる場合もある)
だが彼女が善良な魔女（古来、医療をする女性はこう呼ばれた）であったのは初出時のみ。
15世紀以降のアーサー王の物語では、彼女は黒魔術を使う邪悪の魔女へ変更された。
(ルチフェロ・ロアの証言により、現在のル・フェイは”妖精”では無く改変後に語られた”邪悪の魔女”のル・フェイである事が発覚している)
母がアーサー王の父と再婚。修道院にて不思議な妖術を身に付けた彼女は、アーサー王とその周りから王位奪取を企む。
アーサー王が物語において自らの不義の子であるモルドレッド卿との戦いで命を落としたのも、そもそもは彼女に聖剣エクスカリバーの鞘を盗まれたことで、不死の力を無くしていた為であった。

エジプト神話に登場する"猫の頭を持つ豊穣を司る女神"であり、決して猫の守り神という訳では無い。
(仔猫の神様=仔猫の姿をした神様、と言う意味)
くじの題名にもなった「ブバスティス」とは、エジプトに実在する街の名前である。
神話において、彼女は【太陽神ラー】の娘という扱いにあたる。
「ブバスティス」を中心に土地の守護神として篤く信仰され、町の近くには猫の大きな埋葬地があり、猫のミイラや彫像が大量に出土している。
ゲーム内のイベントにおいて、猫の彫像を多く立てていたのは、少なからずこういった事例を元にしての設定であった可能性は高い。
余談だが、アイリスの語った彼女の物語はグリム童話「長靴を履いた猫」を踏襲していると思われる。
(両親から猫を相続した三兄弟の三男が、猫の手助けにより富と幸福を得るという話)

本名ウィリアム・キッド。イギリス生まれだが、後にアメリカに移住し貿易商として暮らしていた。
当時は海賊が横行しており、貿易船で諸国を巡っていたキッドはある時私掠船の運営許可を獲得し、商売の傍ら海賊退治を行うようになった。しかし私掠船の運営が思うように行かず、次第にキッド自身が見境無く略奪を繰り返す海賊となり、やがて部下に見放されたキッドは寄航したニューヨークの港で逮捕され処刑されてしまう。彼の遺体はイギリスのテムズ川に檻に入れられた状態で野ざらしにされ、海賊を志す者達に「海賊の末路」として見せしめにされたという。
尚、キッドが海賊として活動していた時、自身が所持していた船「ギャリー号」とは別にイギリスの商船を略奪して得た船が一隻存在していた。
この船がくじの景品となった「マーチャント号」であり、キッドが最後の航海で乗っていた船である。

日本の平安時代末期に、鳥羽上皇に仕えたと言われる絶世の美女であり、白面金毛九尾の狐が化けたものであるとも言われた。
日本三大化生の一角。
幼名は藻女（みずくめ）。18歳で宮中に仕え、後に鳥羽上皇に仕えてから玉藻前と名乗るようになる。その美貌と博識ぶりから寵愛を得るようになったとされる。
しかしその後、鳥羽上皇が病に倒れた際、原因を調べた陰陽師、安倍晴明によって「人間ではない」ことが発覚。宮中から追い払われる結果となる。
その後、朝廷の討伐軍と那須野の地で激突。
一度目は8万からなる軍勢を退けたが二度目の戦いで敗北し、その骸は「殺生石」と呼ばれる毒を放つ石になったと言われる。

ライン川流域の町ザンクト・ゴアルスハウゼン近くにある、水面から 130 m ほど突き出た岩山のことである。この岩山に向かって叫ぶと木霊が返ってくる。このローレライ付近の川は航行の難所であるため事故や犠牲者が続出し、転じて「岩山にたたずむ美しい少女が船頭を魅惑し、舟が 川の渦の中に飲み込まれてしまう」というローレライ伝説が生まれた。
伝説は諸説あるが一番有名なものは、ハイネの詩。
共通する内容としては不実な恋人に絶望してライン川に身を投げた乙女であり、水の精となった彼女の声は漁師を誘惑し、破滅へと導くというものである。
ちなみにアイリスの語る物語は人魚つながりでマーメイドやウィンディーネの伝説が混じっている。

ルネサンス初期のスイスの医師、錬金術師。本名は「テオフラストゥス・フィリップス・アウレオールス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム」
実在した人物ではあるが錬金術師として、とりわけ賢者の石とホムンクルスの伝承について、多くの伝説を残しており彼を魔術師として見る向きも存在する。
賢者の石の錬成の数少ない成功者の一人とされており、ホムンクルスの精製にも成功し、その方法やホムンクルスとの交流も残されている。
また、ロアがアイテムチェンジで変化する「アゾット剣」は彼が常に持ち歩いている剣で、「賢者の石が入っている」と言われており、剣の柄に「Azoth」とあったことからアゾット剣と呼ばれるようになったものである。

獣人の一種で、狼または半狼半人の姿に変身したり、狼に憑依されるなどした人間である。男女を特定せず狼人間・人狼ともいう。
その起源は東ヨーロッパとされ、北欧神話にも狼の革を被って変身する戦士ベルセルク（バーサーカー）が登場する。
近代伝承では吸血鬼と非常に親しい存在であり、吸血鬼の天敵だったり、亜種だったり、眷属であったりなと様々。というのも後天的に人狼になる方法として人狼に噛まれるというものがあるためであり、それが吸血鬼の増殖法と似ているためである（起源が違うため、どちらかの伝承から輸入されたものだと思われる）。
一般的に「満月を見ると狼に変身する」「銀の弾丸で撃たれると死ぬ」とされるが、これらは20世紀の映画において創作された設定が広まったものであり、伝承などには存在しない。

メフィストフェレスは、16世紀ドイツのファウスト伝説やそれに材を取った文学作品に登場する悪魔。
一般にゲオルク・ファウストが呼び出した悪魔として知られ、ファウストを題材とした作品での風貌や性質がよく知られている。中でもゲーテの『ファウスト』が有名。
ファウスト伝説のメフィストフィレスは、この世におけるファウストの望みを叶える代わりに、その魂をもらう（死後は自分の支配下に置く）ことをファウストと取り交わす。メフィストフィレスは契約に忠実な様子を見せる一方で、巧みな弁舌でファウストを操作しようとする。
その結末は作品によってかわり、メフィストフィレスの目的が達成される場合もあれば、ファウストの魂を手に入れられないこともある。
また悪魔としての設定も、作品によって異なる。マーロウの『フォースタス博士』に登場するメフィストフェレスは、ルシファーに仕える悪魔で、彼と共に神に反逆したことになっている。
ゲーテの『ファウスト』に登場するメフィストフェレスは誘惑の悪魔とされ、神との賭けでファウストの魂を悪徳へ導こうとする。

一般的な読みはルシファー (Lucifer)であり明けの明星を指すラテン語。
キリスト教、特に西方教会における悪魔（サタン）の同義語である。
「ルシファー」は英語からの音訳で、ECOの場合は『ルチーフェロ（伊: Lucifero）』にあたる。
キリスト教の伝統的解釈によれば、ルシファーは元々全天使の長であったが、土から作られたアダムとイブに仕えよという命令に不満を感じて反発。
神と対立し、天を追放されて神の敵対者となったとされる。
「ヨハネの黙示録」の12章7節をその追放劇と同定する場合もある。
姿は一般に蛇や竜、山羊の化け物として描かれることが多い。見事にECOはその全ての要素を詰め込んできた状態で産まれたことになる…。
余談にはなるが、Lucifer はもともと、ラテン語で「光をもたらす者」（lux 光 + fero 運ぶ）を意味する語であり、悪魔や堕天使を指す固有名詞ではなかった

アクロニア大陸に古くから伝わる御伽噺「思い出星」の物語を元に出現したロアであるが、ブーフ・アルマに刻まれていた「思い出星」の原典となったという物語はグリム童話「星の銀貨」だと思われる。
ある所に非常に信仰心の篤く、心優しい少女がいた。しかし少女の両親は既に無く、住む所も失い、とある日の夜、親切な人達から恵んでもらったパンと衣服だけを持って故郷の小高い丘へと向かった。その道すがら、少女は自分以外の困窮した人達と出会い、その度に自らのパンを、衣服を与えていった。そうして全てを失った少女は一人丘の上に到着すると、夜空の星が銀貨となって少女の元へと降り注いだ。これまでの善行を見ていた神様からの贈り物を得て、その後少女は幸せに暮らしたと言う。