【紙芝居屋アイリス】 さあ、みなさん。 行く人、来る人、お暇な人、 是非是非足を止めて お聞きになってくださいな。
みんなの紙芝居屋さんですよー♪ 長い取材期間を終えて、この街で 営業再開となりました。 ……もちろん、騒ぎを起こすような事は いたしませんよ?
世間で話題のあの人この人、 知られていないこんな話。 いろいろまとめて小箱に積めて、 皆にお届けしちゃいますよ♪
……という訳で、聞いていって ください!
>話を聞いていく?
→聞いていく
→後で
【紙芝居屋アイリス】 まず現れたるは軍装の小さき少女。 何やら考え込んでいる様子です。 そこに通りがかった鎧姿の少女。 そこから今回のお話は始まりました。
【スケルトンシューター】 うーん。
【アベンジャー】 スケさん、どうしました? 何か悩みでも?
【スケルトンシューター】 アベンジャーか。 いや、実はこの間スペクターに聞かれた 質問の答えを考えていたんだが……。 良かったら お前の意見を聞かせてくれ。
【アベンジャー】 スペさんからどんな質問を されたんですか?
【スケルトンシューター】 アンデッドって何?って聞かれたんだ。 あたし達はアンデッド城出身で、 アンデッド城には名前の通り アンデッドがたくさんいる。 でも、アンデッドが何かなんて考えた ことなかったからな。
【アベンジャー】 スペさん、また変な疑問を……。 アンデッドって、モンスターの一種で、 死霊のことですよね。
【スケルトンシューター】 死霊……まあ、そうだな。
【アベンジャー】 そうすると、死霊が何か分かれば、 アンデッドが何かも分かるんじゃ ないでしょうか?
【スケルトンシューター】 死霊が何かは分かってるんだ。 死霊は、死んだ者が何らかの理由で 変質したモンスターだと言われている。 つまり、あたしもお前も、モンスターに なる前は生きていたと推測される訳だ。 で、何らかの理由で死んで、 モンスターになったということだな。 問題は死霊になった理由なんだが……。
【アベンジャー】 スケさんはモンスターになる前の 記憶はありますか?
【スケルトンシューター】 覚えているのはアルマになった後だな。 モンスターの時はもちろん、 その前の記憶なんて全然ない。
【アベンジャー】 私もアルマになる前の記憶はありません。 他のアンデッド達は何か覚えてるでしょうか?
【スケルトンシューター】 どうだろうな……。 こんなの考えたこともなかったしな。
【アベンジャー】 そうすると、手がかりなしですか。
【スケルトンシューター】 うーん。
【紙芝居屋アイリス】 お二人の会話は最初から難解ですね。 この調子で進むと、いったい何処まで 話が深くなっていくのでしょうか? 期待をさせつつも、そう! 良い所で次回へ続く、なんです♪ 次回はこの話はもう聞けないから、 お友達にも教えてあげて下さいね!
【紙芝居屋アイリス】 スケルトンシューターさんと アベンジャーさんの推測ですが、 アンデッド城が今のようにアンデッドが 集まる場所になったのは、神魔と 思われるモンスターが原因かも しれない……。 というのが、前回までのあらすじです♪
【アベンジャー】 あのモンスターが神魔だとして……。 アンデッドが集まっているのは その神魔の能力なんでしょうか?
【スケルトンシューター】 あのモンスターの能力だとして、 その能力で城がアンデッドの集まる 場所に変わったのか、あいつが 能力でアンデッドを集めてるのか、 判断できないな。
【アベンジャー】 もし能力でアンデッドを集めてるのだと すると、あの城のモンスターはみんな あのモンスターの配下ってことに なりませんか?
【スケルトンシューター】 あそこにいるアンデッドは あいつの部下って訳じゃないから、 あの城がアンデッドの集まる場所に 変わったってことか。
【アベンジャー】 推測ですけど。
【スケルトンシューター】 まあな。 そうすると、死んだ者があいつの 能力でアンデッドにされてるって ことなのか……? なあ!これってすごい発見じゃないか?
【アベンジャー】 そうだとすると、アンデッド城で 死んだ人はみんなアンデッドになるの でしょうか?
【スケルトンシューター】 そっか。そんなことないから、 あいつの能力のせいじゃないか……。
【アベンジャー】 アンデッドが生まれる理由、 場所から考えるのも難しそうですね。
【スケルトンシューター】 そうだな。分からないことが多すぎて これ以上は考えても無駄だろう。 アンデッドが何か、か。 スペクターには悪いが、あたしには 難しい問題だな。
【アベンジャー】 スペさんにはなんて返答するんですか?
【スケルトンシューター】 そういう時は簡潔に報告するんだ。 分からん! ってな。
【アベンジャー】 スケさんのそういうところ、 さすがだと思います。
【スケルトンシューター】 今回はミッション失敗だ。 まあ、こういうこともあるさ。
【紙芝居屋アイリス】 あらら。残念ながらアンデッドが 生まれる理由は解明されず、ですか。 でも、それも仕方ないかもしれません。 それが解明された時、この世界の 理がまた一つ明らかになるような ものすごい発見でしょうから。 さてさて、これまでいろいろな お話をお届けしてきましたが、 残念ながら今回が最後のお話。 これにて終幕、となります。 お届けしたお話が、少しでも 皆さんのお耳を楽しませることが できていれば良いのですが……。 名残り惜しいですが、これにて 失礼いたします。