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クロスイベント ―キカイのキオク―

現在、加筆中です。

DEM編

エミルの家

…部屋にDEMが座っている。

胸の部分に大きな破損があり、
瀕死の状態だ。

それを見ていると、
エミル族らしいし少年が声をかけてきた。



エミル:
 やぁ、こんにちわ。

 君は…?

 …そうか、
 (プレイヤー)さん
 って言うんだね。

 僕はエミル。
 ここは僕の家だよ。

 …というか、
 酒屋のフィリップさんの家なんだけど、
 下宿させてもらってるんだ。

 …このDEMはね、
 ダウンタウンの片隅で倒れていたんだ。

 最初は僕も驚いたんだけどね、
 「こんなところにDEMがいる!」って。

 でも…何て言うのかな、
 僕の知ってるDEMとは
 雰囲気が違ったんだよ。

 君も…DEMでしょ?

 君もこのDEMと同じ感じがするよ。

 僕らとわかりあえるかもしれない、
 不思議な感じ…。

 …。

 あ、話がずれちゃったね!

 僕はこのDEMを見つけて、
 咄嗟に連れて帰ってきちゃったんだよ。

 それまでは良いんだけど…

 なにせ体がキカイだからね、
 どうやって直せば良いかわからないんだ。

DEMの少女:
 …私ノ「コア」ハモウ無イ…。
 モウ助カリハシナイ…。



DEMが眼を覚まし、話しかけてきた!



エミル:
 ああっ、動いちゃダメだよ!

DEMの少女:
 …オマエ、DEMダナ。

 ココニ居ルトイウコトハ、
 私ト同ジ…追ワレテイル身カ…。

 本来、私タチガ彼ラノ輪カラ
 抜ケ出スコトハ無イ…。

 …デモ、私ハ疑問ヲ持ッテシマッタ。

 気ガ付ケバ「マザー」ヲ裏切リ、
 逃ゲ出シテイタ。

 奴ラハ輪ヲ抜ケ出シタ私ヲ
 「敵」トシテ認識シタ。

 …当然ノコトダ。

 ソノ後、私ハコノ町ヲ目指シ、
 逃亡ヲ続ケタ。

 逃ゲ出ス前ニ知ッタ、
 カツテ私ト同ジヨウニ奴ラヲ
 裏切ッタDEMノ反応ヲ目指シテ…。

 追ッテヲ振リ払イ、
 ナントカココマデ来タガ…

 モウ体ガ動カナイ。

 …私ハ疑問ナノダ。

 私ハ、本当ニ「不良品」ナノカ。

 …オマエニ頼ミガアル。
 「裏切リ者」ト言ワレテイルDEM、
 ソコニ言ッテキテ貰エナイダロウカ?

 ソコニ行ケバ、私ノ疑問モ解決スル

 …ソンナ気ガスルノダ。

 頼ム…私ノ…最後ノ願イナンダ…。

エミル:
 この「DEMの反応」っていうのは、
 アクロポリスの地下に
 あるらしいんだけど…。

 (プレイヤー)さん
 良かったら彼女の願いを
 聞き入れてあげてくれないかな?

 アクロポリスの地下となると、
 クォーク博士に聞くのが良いと思うよ。

 最近できたカスタマイズ部屋だと
 地下に通じてないから、
 エレキテルラボの方に行ってみてね。

 僕は、彼女を直す方法を探すよ。
 まだ、何か方法があるのかも知れない…。

再びDEMの少女に話しかける

DEMの少女:
 頼ム…私ノ…最後ノ願イナンダ…。

再びエミルに話しかける

エミル:
 アクロポリスの地下だから、
 クォーク博士に聞くのが良いと思うよ。
 僕は、彼女を直す方法を探してみるよ。

エレキテルラボ

『DEMの少女についての話』を選択

クォーク博士:
 え? アクロポリス地下にいるDEM?



今までの経緯をクォーク博士に話した。



クォーク博士:
 …なるほどね。

 残念だけど、それらしきものの記憶は…

 …。

 …あ。

 あったわ!思い出した!

 あなたを回収したのが、
 新しく見つかった遺跡部分なんだけど、
 近くにボロボロになった
 DEMの残骸があったわ!

 とは行っても、
 修復も調査も不可能なぐらいに
 破壊されているようだったから、
 その場に置いて来ちゃったんだけど…。

 そこに行ってみるって言うなら、
 入るのは許可するわよ。

 こっちの方は空気もあるから、
 生身で入れるわね。

 安全だとは思うけど…
 何かあってからじゃ遅いから、
 セーブポイントはここにしてもらうわ。

 そうじゃないと、
 いざって時の救出作業ができないのよ。

 準備が出来たら、また私に話しかけてね。

再びクォーク博士に話しかける

クォーク博士:
 入る準備が出来たの?

『まだ待って』を選択

クォーク博士:
 わかったわ。
 準備が出来たら、また私に話しかけてね。

『セーブポイントを変え、地下に進む』を選択

クォーク博士:
 それじゃ、
 セーブポイントを変えさせてもらうわ。

 大丈夫だとは思うけど、気をつけてね。

アクロポリス・地下遺跡

大破したDEMが横たわっている…。



―指令ガ下ッタ―


―動作しない肉体に何の価値がある?―


―ボクらは、きっとわかりあえる―



自身のメモリー内に、
別の記憶が流れ込んでくる!



―悲しくなんてないよ―


―だって君は…ボクの大切な人だから―

空間自体に違和感を感じる。

まるで、夢の中にいるような感じだ。

目の前にいる2体のDEMも、
こちらの存在には気付いていないようだ。



DEMの司令官:
 指令ガ下ッタ。

 オ前ニハ「エミル種族」ノ
 未来ノ指導者トナル者ヲ
 暗殺シテモラウ。

 奴ハ今ハマダ恐レル存在デハナイガ
 成長スレバ我々ノ脅威トナルト
 予測サレル。

DEM-FM9000:
 了解。

 この姿と言語プログラムも、
 そのためでしょうか?

DEMの司令官:
 ソノ通リダ。

 オ前ノ外見ト言語プログラムヲ
 カスタマイズシテオイタ。

DEM-FM9000:
 了解。

 …しかし、ヒトの趣向というのは
 理解しかねます。

DEMの司令官:
 マッタクダ。

 シカシ、ソノ姿ナラバ
 一般人ニ気付カレルコトナク
 潜入デキルダロウ。

DEM-FM9000:
 一般人の格好なのでしょうか?

DEMの司令官:
 前ニ偵察ヲ行ッタトキハ、
 ソノ姿ガ溢レテイタナ。
 少シ古イカモシレナイガ、大丈夫ダロウ。

 目標ノデータヲ転送シテオイタ。

DEM-FM9000:
 …了解。

 では、任務の実行に移ります。



二人が話し終えると、
どこからともなく声が聞こえてきた。

…それは、
頭の中に直接語りかけるような声。


「私はこうして、
敵の本拠地へと足を進めた」


「所詮、ヒトを1体殺すだけの、
簡単な任務だ…」

ごろつき:
 嬢ちゃん、どこ見て歩いてるんだ?
 ヒトにぶつかっておいて、挨拶も無しか?

DEM-FM9000:
 挨拶…?
 …。
 ……こんにちわ。

ごろつき:
 ああ、こんにちわ。

 …って違う! そういう意味じゃない!

DEM-FM9000:
 こんにちわ。
 こんばんわ。
 ごきげんよう。
 おつかれさま。
 さようなら。

 …どうだ?

ごろつき:
 どれも違う!
 ってか嫌味にしかなってねぇよ!

 もういい!
 とりあえず、殴らせろ!

DEM-FM9000:
 …対象に強い攻撃意思を確認。
 反撃に…。

クロード:
 へぶっ!

ごろつき:
 何だお前、邪魔しやがって!

クロード:
 ぼ、暴力は良くないと思います…。

ごろつき:
 こいつが詫びを入れないのが悪いんだよ!
 邪魔だ! どけ!

クロード:
 痛いですけど、どかないです…。

ごろつき:
 …チッ、勝手にしろ!

DEM-FM9000:
 (対象の戦意喪失を確認、
 通常モードに移行…)

クロード:
 だ、大丈夫かい?

DEM-FM9000:
 何が?

 その言葉は、
 手負い状態にある者に対して
 言うのが正しい。

クロード:
 いやまぁ…そりゃそうなんだけどね。

 まぁ、無事でなによりだ。

DEM-FM9000:
 理解不能…。

クロード:
 いや、それはこっちの台詞…。

 まぁ、いいや、
 次からは気をつけたほうが良いよ。

 今、気が立ってる人が多いから…。

DEM-FM9000:
 ……。

クロード:
 それじゃあね。

DEM-FM9000:
 ……。



頭の中に声が響く。


「絶好の機会だったというのに、
攻撃すらできなかった」


「理解不能な出来事の連続に、
私の思考は混乱していたのだと思う」


「何故、彼が見知らぬ私を助けたのか」


「そのときはまだ、
その行動の意味がわからなかった」

エミル・タイタニア・ドミニオン編