【エミル】 「こころのかけら」かぁ……。 いったいいくつ集めれば いいんだろうね……。
【エミルのネコマタ】 ご主人、ご主人~ はじめる前からなやんでも しかたないよ~?
【エミル】 たしかにそうだよね……。 うん! まずは行動だね!
【エミルのネコマタ】 でも、なるべくはやく たくさん集めたいよね~…… ……手助けがほしいとおもわない?
【エミル】 それもそうなんだけど……
【エミルのネコマタ】 ……ね?
……え?
【エミル】 ……ん?
【エミルのネコマタ】 じ~…………
エミルのネコマタが 果てしない期待の眼差しで こっちを見つめている……。
【エミル】 え……なに? どういうこと?
(エミルは分かってない みたいだけど…………)
【エミルのネコマタ】 じ~…………
>……
→もう! しょうがないなぁ!
【エミルのネコマタ】 わ~い! よかったね、ご主人♪ てつだってくれるって~♪
→急用を思い出したのでさよならっ……
未
→共通?
【エミル】 え……ほ、ほんとに!? ありがとう! すっごく心強いよ!
(うう、ネコマタに 押し切られてしまった……)
この予感はなんだろう……?
(そこにモンスターはおらず、代わりにドミニオンらしき二人の少女と少年が)
【ドミニオンの女の子】 あら…… はじめまして♪
【ドミニオンの男の子】 悪いな……ここら辺のモンスターは あらかた片付けちまったぜ。
(他の冒険者に 先取りされてしまった……。 そりゃあ、そういうこともあるか) (どうしようかな……) 彼らに、「大きなこころのかけら」 について尋ねてみた。
【ドミニオンの男の子】 「大きなこころのかけら」……? オレは知らねぇ。 あんたの言う「でっかいデス」も ここにはいなかったしな。
【ドミニオンの女の子】 うん、なんかちっさくて可愛い ぬいぐるみが暴走してる ぐらいだったよ? ……ねえねえ、 なんでそんな物が必要なの?
(それは……) 彼らに、これまでの 経緯について話をした。
【ドミニオンの女の子】 ………! それ! 素敵! あたしも協力するわ!!
えっ……!?
【ドミニオンの男の子】 チッ……なんにでも 手を出したがるなよ……ルルイエ。 オレ達ドミニオンが何のために この世界に来ているのか、 忘れたわけじゃないだろう。
【ドミニオンの女の子】 だって、ベリアル! すごい状況よ!? タイタニアの女の子の 失われた心を取り戻そうとする 記憶喪失のエミルの男の子……
【ドミニオンの男の子】 余計な口は挟まない方が 本人たちのためってことさ。
【ドミニオンの女の子】 あんたねぇ…… 何しにこの世界に来たの? 本能がむらむらしないの!?
【ドミニオンの男の子】 チッ……お前はいつもそうだ。 お前を止める気はないし、 そいつの邪魔をする気もない。 だけど、オレはそれよりも、 もっと戦って、もっと倒して、 早く強くならなきゃならないんだ。
【ルルイエ】 もうちょっと肩の力抜きなさいよ。 あたしだって忘れてはないんだから。 あ、ちなみに あたしはルルイエ。 こっちの愛想の悪いのが ベリアルよ。 よろしくね♪ さて、そうと決まれば、 そのエミルの男の子のところまで 連れてってちょうだい。 よいしょっ、と……
【ベリアル】 そうと決まってねぇよ…… 相変わらず俺の話を聞いてないし。 そいつの意見くらい聞いて…… いや、言うだけ無駄か。 あんたも災難だが、あきらめろ。 ルルイエの実力は保障するから、 上手いことこき使ってやってくれ。
……勝手に憑依された!
【ルルイエ】 ほら、ベリアルも行くよ!
【ベリアル】 オレは行かない。 勝手にしろよ。
【ルルイエ】 なにそれ。 ふ~ん……。 ひょっとしてヤキモチ?
【ベリアル】 ば……なにおまえ そ、そんなことある訳ねぇよ! お、幼馴染のよしみで 旅に付き合ってるだけだ! 今回は……行かねぇ。
【ルルイエ】 はいはい、 わかったわかった。 (くすくす) そういえば、あなたの名前 聞いてなかったよね。 そう、 ○○っていうのね。 素敵なお名前ね♪ それじゃあ○○、 そのエミルの男の子の所まで おねがいね!
あの子、ベリアルは 本当にいいの? いいのいいの♪ まったく、お子様なんだから (くすくす) と、年下あつかいすんな! じゃあ、行ってくるわね~♪
【エミル】 あ! ○○! おかえり!…… あれ、その人は……?
【ルルイエ】 あたしはルルイエ。 あなたがエミルね? どうぞよろしく♪ こっちの子は……?
【マーシャ】 あ、あたし? あたしは マーシャって名前だけど……。
【ルルイエ】 マーシャ……? ひょっとして、ギルド評議長の お孫さん……?
【マーシャ】 よくご存知ね……。 あんた、何者なの?
【ルルイエ】 ちょっとした情報通ってところよ♪ それよりなに? マーシャはエミルの彼女なの?
【マーシャ】 ちょ……! か、彼女なんてそんな……
【エミル】 頼もしい冒険仲間、って 言ってくれなきゃ! ね、マーシャ?
【マーシャ】 …………。 エミルのばかっ!
【エミル】 あいたっ……! な、なんで怒るんだろう……?
(ああ……状況が ますます複雑に……) (それにしても……)
【ルルイエ】 (くすくす……)
(なんか楽しんでるなぁ……) (そういえば、どうして マーシャがここに……?)
【エミル】 そ、そうなんだ マーシャも手伝ってくれるんだって!
【マーシャ】 う、うん。 あたしもね、助けたいの。 戻ってきてほしいの……ティタに。
(複雑な表情をしてるけど……) (マーシャはマーシャなりに ティタが大切なんだろう……)
【ルルイエ】 人手がいるんでしょ? あたしも力になるわよ♪
【マーシャ】 どうしてそこであんたが 出てくるのか、わかんないんだけど。 だいたい、 ○○!○○! なんでこの子を 連れてきたのよ!
(矛先がこっちに向いた!) ルルイエと出会った経緯を 二人に説明した。
【マーシャ】 つまりは興味本位ってこと……?
【ルルイエ】 力がほしい時は素直に 助けを借りなさい♪ 商売の基本でしょ?
【マーシャ】 う……。
【エミル】 マーシャ、彼女にも 助けてもらおうよ。 「大きなこころのかけら」は そう簡単には手に入らない ようだし……。 セージマスターに聞いたんだけど 「こころのかけら」をかなりの数、 集めなくてはならないらしいんだ。
【マーシャ】 うん……そうだね。
四人で手掛かりについて 話し合った。
【エミル】 やっぱり手分けした方が 良さそうだね。
【ルルイエ】 そしたら、これを使いしまょう。 うふふ、とっておきよ?
ルルイエから、 『ルルイエの無線機』1個、 を借り受けた!
【ルルイエ】 なんでも、「つうしんえいせい」を 経由してお話しができるらしいの。 キカイ文明時代の遺産よ♪ 実際に「つうしんえいせい」を 見た人はいないんだけどね。 ホントかどうかなんて この際、どうでもいいわ。
(そんな技術がまだ 生き残ってたのか……)
【エミル】 マーシャと僕は北に向かうよ。 あっちの方が「こころのかけら」を 手に入れる機会が多いらしいんだ。
【ルルイエ】 あら、仲良しさんなのね。 (くすくす)
【マーシャ】 か、からかわないでよ! エミル一人じゃ頼りないから 仕方ないんだからね! それに、また あんなことがあったら……(ぽつり)
(私はどうしようかな……)
【ルルイエ】 ○○は、 アイアンサウスまで行ってくれる? ちょっと心当たりがあるのよ……。
【一同】 ……???
【ルルイエ】 考えてみて。 もし「こころのかけら」が 集まらなかったら? あるいは、集めるのにすっごく 時間がかかるとしたら? きちんと代わりのプランを 考えておかなくちゃ。
【マーシャ】 それは確かに……
(ルルイエ、なんかすごいな……)
【ルルイエ】 その手掛かりを 持ってそうな知り合いがいるの。 彼ならきっと、 各国のえらい人たちが 隠している情報を知ってるわ、 アイアンサウスの傭兵軍長官よ。
【一同】 えーーーーっ!??
【マーシャ】 な、なんでそんな人と 知り合いなの??
【ルルイエ】 え~……? 乙女の秘密を聞くのはマナー違反よ? (くすくす)
(そんなものかなぁ……)
【ルルイエ】 ただねぇ、あの人 お金がないと動かないから…… ○○、 まずは……。 ダウンタウンにいる 「何でも屋のオヤジ」に会いに 行ってもらえる? ある物を注文してたのよ。 それを「傭兵軍長官」に届けて 「ルルイエから」って言うの。 きっと力を貸してくれるわ♪ 本当はあたしが 使いたかったんだけどね。 ……ま、いっか♪
【エミル】 な、なんでそんな物を頼んで……
【ルルイエ】 乙女の秘密を聞くの? (じろ)
【エミル】 いえ、なんでもないです。
(立場、弱いなぁ……)
【ルルイエ】 ○○、 まずは……。 ダウンタウンにいる 「何でも屋のオヤジ」に会いに 行ってもらえる? ある物を注文してたのよ。 それを「傭兵軍長官」に届けて 「ルルイエから」って言うの。 きっと力を貸してくれるわ♪ 本当はあたしが 使いたかったんだけどね。 ……ま、いっか♪
【エミル】 な、なんでそんな物を頼んで……
【ルルイエ】 乙女の秘密を聞くの? (じろ)
【エミル】 いえ、なんでもないです。
(立場、弱いなぁ……)
扉は閉ざされている。 (人の気配がしないな……) 施錠されている……。 とりあえずノックしてみよう。
誰だ? 用事が控えてるんだ。 またにしてくれねえか。
ルルイエの関係者で あることを伝えた。
ほう……。 いいだろう。 入んな。
【何でも屋のオヤジ】 ルルイエのお使いだな? 例の物についてだろう? ちゃんと届いてるぜ 安心しな…………おっと! 中を開けるんじゃないぜ?
何でも屋のオヤジから 『ある物』を受け取った!
【何でも屋のオヤジ】 金はもらってる。 あの子、財布の紐は固いが 出すときにはしっかり 出してくれるからよ。 安心して取引できるぜ。
(何を取引してるんだろう……)
【何でも屋のオヤジ】 おっと、時間がないな……。 悪いがここまでにしてくれ。 じゃあな。
そそくさと 追い出されてしまった……。
【傭兵軍長官】 何か用か? 子供がそうそう 遊びにくるところじゃないぜ?
傭兵軍長官に 経緯を説明した……。 傭兵軍長官に 『ある物』を手渡した!
【傭兵軍長官】 こ、これは……? くっくっく…… 相変わらず面白いなぁ あの小悪魔め……。 いいだろう。 聞かせてやるよ。
【議会財務担当官】 ちょ、長官! 相手は民間人ですよ!?
【傭兵軍長官】 構やしねえよ。 それに、ルルイエの知り合いだ。 信用できるだろうさ。
(ルルイエっていったい……)
「天まで続く塔」ってやつの 話を聞いたことはあるかい? モーグにある「光の塔」は そいつを模して作られたって 話があるんだが……。 それはさておき 今まで、伝説だと信じられていた 「天まで続く塔」の存在が にわかに信頼性を 帯びてきたのさ。 ……マイマイ島とマイマイ遺跡の 発見によってな。
【議会財務担当官】 あの……
【傭兵軍長官】 横合いからなんだ?
【議会財務担当官】 その話とこの冒険者の話、 どう関わるんでしょうか?
【傭兵軍長官】 要するにだな………… 天界に行けってことだよ。 タイタニアたちの世界にな。
(て、天界だって……!?)
【傭兵軍長官】 「天まで続く塔」が 本当に実在するなら、 俺たちが生身で天界に たどりつくことだって夢じゃあない。 タイタニアたちがその世界に 隠している秘術を使えば あんたがいう「ティタ」って子の ばらばらになった心も 取り戻せるかも知れない。 ルルイエはその確証を 俺に求めてきやがったのさ。
(でも、どうやって……)
【傭兵軍長官】 この先は料金外だ。 他のツテを当たりな。 だが……ルルイエには こう言っておいてくれ。 「面白そうだから行って来い」ってな。
(ルルイエに伝えなきゃ!) 傭兵軍長官室を 飛び出した!
『(はぁはぁ)…… はーい、ルルイエです……』 (息が切れているようだ……) 『こっちは平気よ…… 首尾は上々、万事オッケー♪』 『そっちはどうだった?』 ルルイエに 傭兵軍長官から 聞いた話を伝えた。
『面白そうだから
行って来い ……そう言ったのね!!』 『ありがとう! ○○!! これで確実だわ…………』 『実はもう一人 力を借りたい人がいるの。 鉄火山のふもとにある シェルターまで来てくれる?』 『あっ……』 『こ、こっちにいたぞーっ! 追えーーーっ!! 』 『んもう……しつこいなぁ……』 ガガガ……ザー…… ……ザー…… (万事オッケー……なのかなぁ)
『(はぁはぁ)…… はーい、ルルイエです……』 (走ってる??……) 『お、追い詰めたぞ! 神妙にしろーーーっ!!』 『んもう……しつこいなぁ……』 『…………ブランディッシュ!』 『うわーっ!!! …………(ばたっ)』 『命まではとらないから 少し大人しくしてなさい……』 『じゃあ、○○ 鉄火山のふもとのシェルターで 待ってるからね~♪ 』 プツッ……ザー…… ……ザー…… (急いで行こうっと……)
あれ、この人は……
【ルルイエ】 お待たせしました。 みんなそろったわ♪
【ゴルドー】 まったく、忙しいところを 呼び出しおってからに……。 エミル君に、ルーランのところの マーシャちゃんまで、どうしたんじゃ?
【エミル】 僕とマーシャも、ノーザンを探索中に ルルイエに呼び出されたんです。
【マーシャ】 「こころのかけら」は結局 ほとんど集まらなかったね……。
【ルルイエ】 ゴルドーさん、実はね……
これまでの経緯について ゴルドーに話した。
【ゴルドー】 傭兵軍長官がそう言ったのか……。 ならば間違いはないの。
【ルルイエ】 ですよね……!
【マーシャ】 ほ、本気で天界を タイタニアの世界を 目指すっていうの……? 「搭」がどこにあるのか 入る方法だって分からないのに……。
【ゴルドー】 入る方法……その鍵はきっと 「マイマイ遺跡」にある。 鍵が実際にどんな姿をしているかは 分からんがの。
【エミル】 でも、マイマイ遺跡は 巡礼地じゃないんですか? 一部の方は、神聖なものと しているようですけど……。
【ゴルドー】 現代の人間からすれば そう見えてもおかしくはない……。 じゃが、あれは恐らく かつてアクロポリスシティを 落としたという…… いや、今はその話はやめておこう。
【ルルイエ】 いずれにしろ 次の冒険の舞台は決まった! ……そういうことね♪
【エミル】 うん……そうだね! マーシャも一緒に 行ってくれるかい?
【マーシャ】 ……べ、別に あんたがどうしてもって言うなら 仕方ないから行ってあげるけど……。
(マーシャ、なぜか嬉しそうだ)
【ゴルドー】 ……探索は容易ではないぞ? おまえさん方、準備は大丈夫か?
【ルルイエ】 そうね、長旅になりそうだし まずは準備を整えなくちゃね。 あ~あ、あたしも 走り回って疲れちゃった。
(そういえば、ルルイエはいったい 何をしていたんだろう…………。) (ウィンクされた……)
【エミル】 じゃあ、いったん別れよう! 僕ももっと強くなりたい……。 もっと修行を積んでくるよ! 準備ができたら、ルルイエの 無線機で連絡を取り合う…… っていうのはどう?
【ルルイエ】 あ、みんなに貸した無線機だけど そのうち壊れちゃうと思うよ?
【一同】 えっ!?
【ルルイエ】 なにしろ古い物だし 今までちゃんと動いてたのが 不思議なくらいだもの。
(そうなんだ……)
【ルルイエ】 大丈夫大丈夫♪ 連絡なんてどうとでも取れるわよ。 じゃ、あたし行くわね。 すねてるのが一人、いるから♪
(ベリアルだっけ? 忘れてた…………)
【エミル】 僕も行くよ。 それじゃまたね ○○!
【マーシャ】 ゴルドーさん、これで失礼しますね。 それと…… また会おうね! ○○!
【ゴルドー】 マイマイ島へはわしも同行しよう。 皆、それまで息災でな!
エミルが、マーシャが、 ルルイエが駆け出して行く……。 その背中を追うように シェルターの外へ駆け出した!
ガガガ……ザー…… ……ザー…… (雑音が激しくて 何も聞きとれない……)
ガガガ……ザー…… ……ザー…… (雑音が激しくて 何も聞きとれない……)
『あら……これは……?』
(どういう訳か…… ティタとつながった!)
『まあ…… あの時の方ですの? どうやって…………?』 『でも、とっても 嬉しいですわ♪』 『あたしは今、 不思議な島にいますの。 かわいいクマさんたちが たくさんいて、とっても おだやかで愉快なところ♪』
エミルたちのことを ティタに話した。
『…………』 『…………うれしい』 『こんなあたしのこと みんな思いやって 下さってるのね……』 『気をつけて旅を 続けて下さいませ……。 恐ろしいのは モンスターだけではありませんわ』 『本当の敵は別に……』
ガガガ……プシュ~……
(あ……) 割と派手な音を立てて 無線機が壊れてしまった……! (また、会えるのかな 彼らと………………)